今何かと話題のサブスクリプション。
さまざまなところで耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
住居もサブスクリプション方式を選ぶ時代になってきたというのは、筆者にとっては驚きでした。
多様な生き方、暮らし方をすることができるようになったということなんですよね。
サブスクリプション型定額制住居とはどんなものなのか、どんな人が利用するのか、今後はどのように展開していくのかをご紹介していこうと思います。
サブスクリプション型住居とは?
まずサブスクリプションサービスって何なの?という方もいると思うので、そちらの解説から。
※サブスクリプションサービスとは 提供する商品やサービスではなく、利用期間に対して対価を支払う方式のこと。多くの場合「定額制」と同じ意味で用いられている。 サブスクリプションサービスは、音楽や映画のコンテンツ配信サービスにおいて用いられており、月額を一定額支払うと何度でも利用できるという仕組みである。例)Amazonプライムなど |
サブスクリプション型住居とは上記の通り、毎月定額(敷金や光熱費といった諸費用込み)で、世界各地の提携住居に住み放題というシステムです。
東京を中心に家賃3万円から住める! 今もっとも注目度の高い「クロスハウス」
住みたい街に選ばれるような好立地で、駅からも近い場所に物件を多く持つ「クロスハウス」。物件は、コリビング(共有居住空間)を持つシェアハウス型で、全物件18~39歳までという年齢制限があります。
部屋のタイプは、水回りのみ共有のシェアドアパートメント、シェアハウス(個室、セミプライベート、ドミトリー)、家具付きワンルームの3タイプがあります。物件移動の際には部屋タイプの変更が可能。
ウェブ上で物件探しから契約まで行うことができ、SA-XROSSシリーズ物件なら30日間、その他の物件は14日間無料で予約ができます。
住民票も都度移すことが可能なので、郵便物が届かないなどの心配もありません。
初期費用はシェアハウス 30,000円、家具付きアパートメント 50,000円で、毎月物件によって29,800円~借りることができます。
積極的に空き家をリノベーションしコンセプトをつけ、物件価値を高めることで稼働率を上げているといいます。
動画にもありましたが、2026年までに全世界で1万室を目指していくそうです。
コミュニティマネージャーの「家守」が会員の暮らしをサポート「ADDress」
こちらの「ADDress」という会社では
なんと月額4万円で、提携住居に住み放題なんです。敷金・礼金・保証金などの初期費用はかからず、電気代・ガス料金・水道代・ネット回線料金はすべて会員料金に含まれているとのこと。
住居として用意されているのは、全国の空き家をはじめとした遊休物件。それらをリノベーションし運用、地方に移住したい人に貸すことで空き家問題の解決、地域活性化につなげていくという仕組みです。
住まいは通常の一軒家だったり、温泉付きの邸宅だったり。そういった場所を何人かでシェアして暮らします。個室かドミトリールームかを選べ、バス・トイレやキッチンは共有となります。
同じ個室の連続予約は、最長7日間という決まりがあるので(空いている場合は延長も可)、期間限定の同居人たちとの共同生活ということになります。若い人たちに人気のシェアハウスと同じ感覚ですよね。
働き方が多様化し、リモートワークなどで住む場所にとらわれず仕事ができる人たちが増えたことも、こういった住み方のニーズが増加した要因の一つだと思います。
住む場所を替えながら仕事ができる。とても画期的なことですよね。
オールインワンで住み放題「HafH(ハフ)」
光熱費・ネット費用・敷金・礼金・保証金が月額にオールインワンで、1カ月から住むことができる「HafH」。
まさに旅をしながら働くには最適です。行き先を決めてから宿泊先を探すのではなく、HafHのなかから宿泊先を決めて旅をするという新しい発想。それによって、知らない場所の魅力を見つけることができます。
契約の2年縛りがなく、光熱費・Wifi・敷金・礼金等すべて込み、世界に拠点があるということから海外の人からの人気も高いです。
■プランは4つ
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サブスク型住居を利用する人たち
フリーランスで働く人
リモートワークが可能なフリーランサーは、働くのに場所を選びません。サブスク型住居には、コワーキングスペースがある場合がほとんど。場所を変えてもコワーキングスペースで仕事をし、休日はその土地でのアウトドアやさまざまな体験を楽しんでいるのです。
デュアラーと呼ばれる若い世代の家族
デュアラー、いわゆる二拠点生活をエンジョイする若い世代の家族は、空き家やシェアハウス、賃貸住宅などさまざまな形態をうまく活用して、東京と地方の二拠点生活をしています。
これによって、「のびのびとした田舎で子育てができる」「自然に癒されたい」「趣味を充実させたい」「いずれは田舎暮らしするためのプレ生活」などなどのメリットをたくさん感じているそう。
シニア世代 定年後に夫婦でさまざまな土地を巡る
長年、東京や東京近郊での住まいを続けていたが、老後はのんびりと地方で生活したい。その土地でとれた新鮮な野菜で料理をし、旅とはまた違った「生活」をすることで、人とのつながりなど得られることがたくさんあるといいます。
固定の住居を持たない「アドレスホッパー」
リモートワークが可能なエンジニアのような仕事の人たちのあいだで今話題の「アドレスホッパー」という生き方。
ホステルだったり、ゲストハウスだったり、サブスク型住居だったり…泊まるところはさまざまですが、そのなかでもサブスク型の住居がリーズナブルで人気とのこと。
荷物はバックパックのみ、季節の衣類は持ち歩かないものはレンタルスペースに置いているそうです。
外国からの観光客・長期滞在
2010年に80万人だった訪日外国人は、2030年には6000万人まで伸びると予想されている。ヨーロッパからの旅行客は、1カ月単位で日本に滞在することも多く、そのための宿泊先としても需要がありそうです。
長期滞在する外国人も増加傾向にあるが、外国人が住居を借りるにはいろいろと制約もあり、住まい選びは簡単ではないのです。
サブスク型住居であれば、光熱費や敷金・礼金・契約2年縛りなどがないので、留学生などの方々にとっても利用しやすいのではないでしょうか。
初めてHafhで予約して、
ゲスでハウスで仕事したけど、
すごい気分が乗って進んだから、
やっぱ僕は旅人なのかもしれない。 pic.twitter.com/zjwfCI1Vrf— なかがわこうき (ぽにょ) (@nkuponyo) December 10, 2019
定額で世界中に住み放題になるサブスク型住居サービスがスタートへ向けて動き出したみたいだけど、これ気になりまくり。
バンドマンや遠征組にとっては最高のサービスだったりして?👀笑良いモノはどんどんシェアする時代。
今日も人に喜んでもらう事を。
皆んなで豊かにハッピーに。シェアシェア。— くぼっち☀️沖縄ハッピー (@kubocchi0617) January 14, 2019
今後の展開は
クロスハウスでは「2026年までに全世界で1万室を目指す」と公言している通り、サブスク型住居を経営する会社は国内外に物件数を増やすことを目標としています。
というのも、物件数が増えることで利用者側の選択肢が広がり、近場を転々とすることも可能になります。外国人や観光客にも幅広く利用してもらえるというメリットもありますよね。
さらに「地域とのつながり」を深めることを目標としています。デュアラーと呼ばれる人たちは、田舎の拠点での人との出会いを大切に考えているからです。
そのためにも、サブスク型住居を提供する側は、地域により早くなじめるような仕組みやサービスを作っていく必要があるのかなと思います。
その他、空き家などの遊休不動産や地域を活性化するためにも、サブスク型住居として物件を活用していけることが望まれます。
まとめ
働き方や生き方に多様性が生まれ、住まいもどんどん変化していることがわかりました。
マイホームを建てることがかつてはひとつの夢でしたが、家を持たない生活を楽しんでいる人もいるという現代。クリエイティブな仕事の人たちには、刺激の多い生活が仕事にもいい影響を与えそうですよね。
「ADDress」には、ゲストの予約管理や掃除、イベントの企画等を行う住み込みの「家守」と呼ばれる人がいます。「家守」とのつながりができるのも、利用する人にとっては自宅に帰ってきたような安心感を与えてくれるのかなと感じました。
シェアスペースやコワーキングスペースがあるサブスク型住居では、人との交流やつながり、出会いが常にあり、それらを大切に思う人たちが集う場所なのかなとも思います。
今後の展開がとても楽しみですね。
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