日本でも健康志向の人達の間で人気があるマクロビオティック。このマクロビ食で定番となっているのが、肉の代用品「大豆ミート」です。
大豆を加工して肉のようにしているのですが、アレンジしてもなかなか肉の食感や味を再現するのは難しく、肉の美味しさを知ってしまっている人には満足できる食材ではないのが正直なところです。
ですが、今、アメリカで爆発的な人気を誇っている「ビヨンド・ミート」という商品が、100%植物素材で出来ていながら、見た目、味、食感ともに「まるで肉!」と評判なんです!
挟まれて食されるビヨンド
肉すぎて夫はちょっとドキドキしたレベル
すごいなぁ〜#vegan#ヴィーガン#ハンバーガー#ビヨンドミート pic.twitter.com/2cOsTp4IQe
— Slushy (@berry_blue0607) March 12, 2019
ここではビヨンド・ミートを使った植物肉バーガーの評判や背景、日本での販売についてお伝えします。
ビヨンド・ミートとは?なぜ今、植物肉がブームになっているの?
ビヨンド・ミートは、アメリカのカリフォルニア州、マンハッタンビーチに本部を置く企業で2009年に創業されました。
販売しているものは、ハンバーガー向けビーフパティーやソーセージ、フライドチキンなど。これらを全て100%植物性のフェイクミートで作っています。
掲載元:NEWSWEEK
アメリカをはじめ欧米諸国ではベジタリアンやヴィーガンなど、肉を食べない主義の人が増加傾向にあります。さらにベジタリアン、ヴィーガン以外でも「健康のために肉を食べるのを控える」という人(フレキシタリアン)が増えているのだそう。
掲載元:【食とインバウンド】フレキシタリアンとSDGs NNN ASIA
この資料によると、世界の約半数の人は肉食を止めたか、肉を食べるのを控えているということになります。
その背景には「健康のため」と「環境問題のため」という二つの面があります。
様々な病気のもととなる肉食
アメリカをはじめ欧米諸国では糖尿病の人口が増加傾向にあります。さらに動物性食品の摂取が、糖尿病のリスクと深く関係しているということが知られています。
参考:Meat, Dietary Heme Iron, and Risk of Type 2 Diabetes Mellitus: The Singapore Chinese Health Study.
さらに肉や卵など動物性食品の摂取により心疾患のリスクが高まることも分かっています。アメリカの死因第一位は心疾患です。
肉食が環境問題と関わっている?
パッと見てあまり繋がりのないように思われる「肉食」と「環境問題」。
けれど、欧米諸国では畜産による環境破壊が問題となっており、これをテーマにしたドキュメンタリー映画が話題となっています。
食肉用に動物を育てるためには、膨大な土地、飼料、そして水が必要です。さらに畜産業全体で排出される温室効果ガスも膨大で、その量は人為的に排出されるCO2量のおよそ15%にのぼるんだとか!
これらの理由から増加している「肉を食べない人々」ですが、今までのような“肉もどき”に満足できずに、これまで食べてきた肉の味を忘れられないのが本音な様子。
そこで、できるだけ肉に近づけた100%植物素材の食材の開発に、ビヨンド・ミートをはじめ海外の各社が取り組んでいるようです。
その中でもビヨンド・ミートは特に勢いがあり、2019年には代替肉企業で世界初のNASDAQ上場を果たしたほど。
日本に上陸するのはいつでしょうか?楽しみですね!
日本では買えるの?価格は?
残念ながら現段階では日本上陸の目処がたっていません。
ビヨンド・ミートに出資している三井物産が、日本上陸に動いているという話題がありましたが、計画が取りやめになったようです。
それでも、まだ完全に無くなった訳ではないようで、今後、ビヨンド・ミートの日本上陸があるかもしれません。
参考:「代替肉」のビヨンド・ミート、日本進出計画を取りやめ=三井物産 ロイター
ところでアメリカで販売されている価格はどのくらいなんでしょうか?
アメリカではバーガー向けビーフパティーが2枚入り5.99ドル(約113g×2、約660円)で売られているようです。
226gで660円は高い!輸入コストなどプラスされると考えると、日本で販売される時には、さらに高くなる可能性もありますね。
ふつうの肉と比べてこんなに割高なのは、何が原因なんでしょうか?
まだ原料となるエンドウ豆のサプライチェーンが、肉よりも確立されていないため、こんなに高価になるようです。流通が整って競合がどんどん台頭すれば、もう少し値段が下がるのでは?という推察もあります。
ビヨンド・バーガーを扱う「BurgerFi(バーガーファイ)」という西海岸の人気バーガー店では、大量のポテトが付いて1037円で販売されています。値段は普通のバーガーの一割増し程度です。
また、マクドナルドではカナダのロンドン市のみの試験販売で、ビヨンドミートを使ったバーガーを2019年10月より販売中。価格は6.49カナダドル(約530円)と比較的お手頃!
アメリカで西海岸や、カナダに寄った時には、ぜひ味わってみてはいかがでしょうか?
ビヨンド・ミートの素材は?本物の肉と比べるとどう?
ビヨンド・ミートの主原料はエンドウ豆ですが、他にも玄米、緑豆由来のタンパク質で構成されています。
ビヨンドミート社の主力商品であるビヨンドバーガー(2019年最新版)の、原材料一覧をみてみます。
水、えんどう豆分離タンパク、キャノーラ油(圧搾)、精製ココナッツオイル、玄米タンパク、天然香料、ココアバター、緑豆タンパク、メチルセルロース、ジャガイモ澱粉、りんご抽出物、ざくろ抽出物、塩、塩化カリウム、酢、濃縮レモン汁、ヒマワリレシチン、ビーツ抽出液(着色)、人参
英語版:Water, Pea Protein Isolate*, Expeller-Pressed Canola Oil, Refined Coconut Oil, Rice Protein, Natural Flavors, Cocoa Butter, Mung Bean Protein, Methylcellulose, Potato Starch, Apple Extract, Pomegranate Extract, Salt, Potassium Chloride, Vinegar, Lemon Juice Concentrate, Sunflower Lecithin, Beet Juice Extract (for color), Carrot.
※含有量が多い順に記載されています。
植物油にはキャノーラ油が使われていますが、このキャノーラ油は遺伝仕組みかえではない原料由来のものを使用しており、さらに心疾患のリスクが高いトランス脂肪酸も含まれていないようです。
また生肉に見せかけるための赤色も天然由来のビーツ色素を使用するなど、体に害のある素材を出来るだけ排除した作りになっています。
メチルセルロース、ひまわりレシチン、塩化カリウムなど、あまり聞きなれない素材の名前が並んでいますが、それぞれ日本でも加工食品に使用される素材で、基準の範囲内であれば健康に問題ないとされているものばかりです。
それでは味や食感は、本物の肉と比べてどうなんでしょうか?
美味しいか不味いかでいうと、美味しかったです!
ノンヴィーガンの夫も「僕これ好き。悪くないね。」と言っていました。ただ、ステーキのような感覚でそのまま食べるとイマイチです。
味のついてないハンバーグのようなものですから。商品名の「ビヨンド・バーガー」の名前のとおり、ハンバーガーに挟んで食べると良いと思いました。
バンズ、野菜、ケチャップやマスタードを用意すべきですね。
出典:【植物肉】ビヨンド・ミートを食べてみた。味は?おいしい?本物の肉みたい?
さて、お味の方ですが、こちらは臭いに反して味はふつうでした。
おいしい!とは言えなくとも、ふつうに食べられました。
食感は、焼き加減にもよると思いますが悪くはないです。
出典:ビヨンドミートを食べてみた!味や食感、ニオイとかレビュー【ビヨンドバーガー編】
こちらはスーパーで売られているビヨンド・バーガー ビーフパティを食べてみた意見です。
単品で食べると「肉とはちょっと違う」という意見ですが、バーガーにして挟んで食べると「おいしい」という評価。焼くときの臭いが気になるという方もいらっしゃいました。
カナダのA&W(ファーストフード店、沖縄でいうとこのエンダー)で食べました。
やはりハンバーガーとして食べる方がオススメなようですね。
いかがでしたでしょうか?
まだ日本上陸のはっきりとした時期は決まっていませんが、上陸したらあっという間に話題になること間違いなしですね!
日本でも欧米ほどではないですが、ベジタリアンやヴィーガンの人口が増えつつあります。日本の店舗やスーパーで見かける日も近いかもしれません。
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